はじめての家づくり
2022/06/13
住宅ローンもないのに後悔している理由とは?
素敵なマイホームに住んでいて、住宅ローンもなし、子供たちは立派に育っている。それなのに後悔をしているという佐藤さん(仮名)。一体なぜなんでしょう。
夢のマイホームを建てた後も、幸せに暮らしたい方、ぜひ最後までお読みください。
1. 住宅ローンを15年で完済したのに、後悔の日々
今回は、たけひろ建築工房でお世話になっているファイナンシャルプランナー(FP)さんからお聞きしたエピソードをご紹介します。
私はライフプランやFPを提供する仕事をしています。これは今もお世話になっているお客様、50代の佐藤さん(仮名)のお話です。
佐藤さんは30代半ばにマイホームを購入、子宝にも恵まれ、お会いした頃は、二人のお子様もそれぞれ就職・短大に入学したばかりの時期でした。
住宅ローンの残額についてヒアリングをした時のことです。
「佐藤さん、住宅ローンはあと何年お残りですか?」
「ありません。15年で完済しました」
「素晴らしいですね!」
咄嗟に言った私は、てっきり佐藤さんから「頑張りました!」と返ってくるものだと思っていました。ところが佐藤さんは「ええ…」と短く答えるだけで、温度もかなり低いものでした。
次のヒアリング項目へ進もうかとも考えましたが、さっきの曇った顔がどうしても気になります。思い切って聞いてみることにしました。
「佐藤さん、あまり嬉しそうではありませんね…。差し支えなければお話し願えませんか?」
すると、佐藤さんは繰り上げ返済をしたほうがいいと銀行員に言われたこと、それから生活を切り詰め、ボーナスも全て返済に充てて当初組んだ35年ローンを20年短縮し15年で完了したこと。けれども達成感は全くないし、いま幸せかと聞かれたらわからないと話してくださいました。
車も買い替えず、旅行も行かず、老後に子供たちに迷惑をかけないようにローンだけは返しておきたかった、とのこと。
それでももう少し計画的に返済はできなかったのか、自問自答しているような口ぶりでした。
2. 返済が最優先で、なくしたもの
さらに、お子様の卒業式の手紙の話へ。
「卒業式の手紙に『お父さんとの思い出』『家族旅行』など書く項目があったのに、何も書かれていなかったんだ。当たり前だよね……連れて行ってないんだから。うちは返済が最優先で、本当に何も家族サービスをしていなかった。返済中はボロボロの軽自動車に乗ってたから、娘は迎えに来られるのも嫌がって雨の日でも迎えはいらないって、びしょびしょで帰ってくるんだよ。
だから、思い出がないんだよ。返済するために当時は仕事終わりにバイトもやってたからさ、外食もほとんど記憶がないよ。
今は住宅ローンがないから、新車も買って毎年旅行にも行けるけど、子供たちも免許を取ったし、旅行にも一緒に行ってくれない…こうなるってわかっていたら、まだローンが残っててもいいから家族の思い出を作れるようなイベントを沢山やっておけばよかったって思うよ」
3. その道の専門家に相談しよう
佐藤さんは素敵なマイホームに住んでいて、ローンもありません。子供たちは立派に育っています。
しかし返済するための計画を立てずに実行したために、家族との楽しい時間を犠牲にして、現在があります。
「大事なのは計画の必要性であり、あなたのライフプランがなにか抜けているとお客さんの人生が狂うよ。誰だってわからないまま生きているんだからしっかりサポートしてあげなよ。俺みたいな人がいたら、こうなる前に助けてあげな」
今も佐藤さんの言葉を忘れず、日々の業務にあたっています。
どの分野にも必ず専門家がいます。みなさんも自分が決めた計画を犠牲なく進めるために、その道の専門家に相談することをおすすめします。
4. まとめ
今回は、FPさんからお聞きしたリアルなエピソードをご紹介しました。
せっかく建てたマイホーム、返済に苦しみながら過ごすより、豊かに暮らしていきたいですよね。
スムーズな家づくりの近道は「お金・土地・設計」それぞれのプロに相談をすることです。
たけひろ建築工房では、不安を早く取り除き、進むべき道がわかるよう、専門家に橋渡しをします。お気軽にご相談ください。